子宮頸がんとは
子宮頸がんはそのうち子宮頸部に発生するものを言います。
子宮頸がんは子宮にできるがんの約70%を占めていると言われており、近年では30代未満の若年層での発症が増えてきています。
子宮頸がんはHPV
(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因!?
子宮頸がんのほとんどは、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルス感染が原因であることが解明されています。
このウイルスは性交渉経験のある女性であれば、一生に一度は感染している可能性があると言われていますが、ほとんどの方では自己免疫によって排除されるウイルスです。
一部の方ではこのウイルスの持続感染状態となり、子宮が徐々に癌化していきます。
HPV
(ヒトパピローマウイルス)の種類
ヒトパピローマウイルス(HPV)は実に多くの種類が存在していますが、その中でも特に子宮頸がんを引き起こしやすいとされているものに「16型」と「18型」があります。
子宮頸がんワクチンではこの16型と18型の感染を防ぎ、ワクチンによっては違う種類のウイルスへの免疫をつけることも可能となっています。
子宮頸がんに
なりやすい人や特徴
子宮頸がんの主な原因は、性交渉によるウイルス感染です。
特別な人がなる病気ではなく、女性であれば誰でもかかる可能性があることに注意しましょう。
その中でも以下に該当する方はハイリスクとして考えられています。
- ウイルス感染しやすい免疫低下状態の方
- 喫煙者
- 多産経験のある方
- 経口避妊薬を服用している方
- 初回性交年齢が若い方
子宮頸がんは増加傾向!?
罹患率と死亡率
子宮頸がんは近年急激に増加傾向にあります。
2018年のデータによると、子宮頸がんで亡くなった方は2871人に及びます。
日本人の人口で考えると女性の73人に1人は子宮頸がんに罹患する計算になります。
出典:人口動態統計2018年(厚生労働省大臣官房統計情報部編)
子宮頸がんワクチン接種
推奨年齢は11歳~14歳
そのため、初めて性交するよりも早くワクチンを摂取することがとても重要になります。
日本産婦人科学会・日本小児科学会では、11〜14歳での子宮頸がんワクチン接種を推奨しています。 なお、その時期を過ぎたとしても、15〜45歳の女性であれば接種可能です。
子宮頸がんワクチンの効果
特にハイリスク群の「HPV16型」「18型」の感染を防ぐワクチンは、感染を有意に予防している事が判明しています。 つまり子宮頸がんワクチンを受けることで16型・18型への感染を防ぎ、子宮頸がんになるリスクを減らせるということです。
ワクチンの種類
日本では3種類のHPVワクチンが承認されており、そのうち当院では「ガーダシル(4価)」「ジルガード9(9価)」を採用しております。
ガーダシル(4価)
ガーダシルはハイリスクの16型・18型に加え、6型と11型の感染も防ぐことができます。
これにより尖圭コンジローマの原因ウイルスからも身を守ることが可能となっています。
シルガード9(9価)
ジルガード9はガーダシルの4種類に加えて、31型・33型・45型・52型・58型に対応しているワクチンとなります。
子宮頸がんワクチンの接種後(副反応・注意点)
副反応・副作用
- 注射部位が痛む、腫れる、赤くなる、血が出る
- 倦怠感
- 蕁麻疹やかゆみ
- お腹、関節、筋肉の痛み、頭痛
これら以外にも下痢や手足の痛みなども報告があります。
またごく稀ではありますが、アナフィラキシーやギランバレー症候群の報告もあります。
注意点
- 接種してすぐに強い痛みを感じる時は、その場でお伝えください
- 接種後に体調が著しく悪化するときは、医師にご連絡ください
- 接種した日は、激しい運動や入浴は避けましょう
- 接種した日は、安静に過ごしましょう
子宮頸がんワクチン費用
ワクチン | 費用(税込) |
---|---|
ガーダシル (1回接種) |
公費負担の場合:無料 対象者:詳細はこちらをご確認ください |
ガーダシル (1回接種) |
自費の場合:18,150円 |
シルガード (1回接種) |
自費の場合:28,050円 |